ミカミ野球部辞める
2013年5月
1-3
ミカミ「若ちゃん、おれ、野球部辞めようかな」
学ラン姿の業
業「え!?やめてどうするんだ!?」
ミカミ「やりたいことがあるんだ」
業「それは秘密?」
ミカミ「うん、秘密!」
業「部活辞めて暇になったら常本先生に会いに行かねえか?」
ミカミ「あ、行きたい!」
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退部届 三上健太
退部理由「背が伸びないのでプレーに限界を感じた。」
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ノックの後、職員室の戸を開ける業
業とミカミ「失礼します」
視線が集まる。
常本先生も職員室に居た。
常本先生「二人とも...!」
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談笑する常本先生、ミカミ、業。
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業「ミカミ、野球部辞めたんだ」
常本先生「へえ!そうなのか、別の何かを見つけたか?」
ミカミ「うん!でも秘密なんだ!」
常本先生「その秘密、大事に育ててくれよ?」
ミカミ「うん!」
業「先生はどうしてた?」
常本先生「今は3年生を受け持ってるんだ」
業「新しいクラスでもまたいつか悪人正機の授業をするの?」
常本先生「3回目は自重するよ、お前たちの代であの授業はおしまいだ」
ミカミ「あの感じ味わってほしい気もするなあ」
常本先生「二人とも携帯は持たせてもらってるのか?」
ミカミ「若ちゃんは持ってるよ」
業「新品だ」
常本先生「番号とアドレス交換しておくのはどうだい?」
業「いいの?」
常本先生「ただしかけてくるのはよっぽどピンチの時だけだ」
業「わかった!」
常本先生「番号は俺が打とう」
業「これ、俺の番号とアドレス!」
常本先生「karma-zoo」
業「着信とメール1通お願い!」
常本先生「ほい」
ミカミ「ほいだって(笑)」
ヴヴ
ヴヴ
常本先生「業、カーマ・ズーってなんだい?」
業「俺はカルマズって読んでる!持って生まれた資質って意味なんだ」
常本先生「へえ」
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業とミカミ「先生さようなら!」
常本先生「いつでもきていいぞ?」
業とミカミ「はい!」
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常本先生「カルマズ...(持って生まれた資質か...。カルマは不可算名詞、ズは複数形ではなくズー、つまり動物園...。因果を畜生だと捉えてるのか...すごい発想だ。)(それを感じ取るお前にも表現者の資質があったんだぞ?哲也)(俺は自分の世界観で勝負するなんてできなかった)(アーティストと教師、最後の問いでお前は教師を選んだ)(こっちの道を選んだのは俺さ)」
業とミカミの帰り道。
談笑する二人。
第5話 ミカミ野球部辞める つづく